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先日、「アンチトラッキング」機能という言葉を聞きました。
弊社でも実施している運用型広告に「アンチトラッキング」という機能は影響を与えるとのことなので、自分自身の理解を深める目的も含め、少し調べてみました。
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インターネット広告を利用する際、広告のパフォーマンスを計測したり、閲覧履歴等の細かなデータを取得する目的で「トラッカー」なるものが用いられています。
トラッカーにはユーザーがWEBサイトを閲覧すればするほど多くの情報が追加され、付帯する情報量や正確さは技術の革新に伴い進化を遂げているようで、ログイン認証等が必要な会員サイトでなくても、その人が誰(どういう人)であるかをかなりの確率で特定できるとのことです。
さすがに個人を特定するデータまでは取得できない(しない?)ので、個人情報をのぞき見されている訳ではないのですが、決して感じのいいものではないですよね。
そのような中、トラッカーの横暴を許すまじと大きく舵を切ったのが「Apple」で、iOS14、iPadOS14から全てのブラウザで「アンチトラッキング」機能が有効になるとの発表がありました。
では実際「アンチトラッキング」とはどういったものかと言うと、Cookieをはじめとしたユーザーの追跡機能を防ぐ方法とのことで、簡単に言うと今までトラッカーに取られ放題だった情報を取得できないようにするためのバリアみたいなものでしょうか。
「アンチトラッキング」機能の実装が大々的に発表されたのが、「Apple」のiOS14、iPadOS14となります。
日本におけるスマホシェアは5割強がiPhoneと言われており、将来的に多くの方がiOS14にバージョンアップすることを考えると半年、あるいは1年以内に、約半分のスマホへの広告配信に影響が出るとも言えます。
具体的には「リターゲティング広告の配信」「コンバージョン計測」に影響があると言われています。
Google、Yahoo!の運用型広告には、サイトへの訪問者を特定し、訪問者を追って広告訴求する「リターゲティング(リマーケティング)広告」があります。
サイト訪問者の特定にトラッカーが取得したデータが利用されていたのですが、アンチトラッキングによって特定できる訪問者数が減れば、広告の配信量は減ってしまいますので、本来の広告配信の目的を十分に活かしきれないとも言えます。
検索連動型広告やIndeed・求人ボックス等から興味・関心の高いターゲット層を流入させ、やむを得ず離脱した層に対してリターゲティング広告を使って継続的にフォローするような施策を行っていた場合は、広告の運用方法を見直す必要があるかもしれません。
広告経由で問い合わせやエントリーに至った数(最終的な成果)をコンバージョン計測でデータ取得していますが、今後は正確な数値が取得できない可能性があるようです。
最近の運用型広告はコンバージョンデータを使用することで、広告クリックが価値あるユーザー行動(ウェブサイトでの商品購入、電話での問い合わせ、ニュースレターの配信登録など)にどの程度つながっているかを把握でき、機械学習によって最適化された広告配信を行う機能を持っていますが、このあたりにも影響が出ると言われています。
リターゲティング広告の配信に影響があるということで、当社にもYahoo!の代理店担当者から実際に連絡がありました。
そこで提案されたのが「サーチターゲティング」への移行でした。
Yahoo!のキーワード検索を利用し、特定のキーワードで検索を行ったユーザーをターゲティングする手法です。
キーワードで検索するということは特定の事柄に高い興味・関心を持っていると推測されますので、リターゲティングとは多少ターゲット層は異なりますが興味・関心の高い層をセグメントできる方法としては有効であるかもしれません。
アンチトラッキングの影響が、半年あるいは1年以内には出てくるだろうと想定されます。
ディスプレイ広告については、リターゲティング主体で運用を行っている先は早々に対策を検討しないといけません。
採用活動における広告運用にもリターゲティング広告は活用されていますので、弊社でも様々な広告手法の中からリターゲティング広告に置き換わる配信方法を模索していきたいと思います。